俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
「告発のとき」父の立場から見るとつらいわ
アメリカの反省映画シリーズかと思っていたら、その面がないわけではないですが、どちらかといえば、父と子の期待と失望の関係性を描いた普遍的な人間ドラマでした。
見終わった後に、いいようのないあと味の悪さが残る。そこがポイントですが、もう2度と見たくない気持ちにさせられます。このへんがハリウッドメジャー系配給でなく、MOVIE-EYE配給っていう点でなんだか納得したりして。

「俺なら」としては、全体にミステリー仕立てになっているので、ここは少し答えの出し方の工夫があったのでは?と思ってしまいます。証拠として外堀は埋めているとはいえ、事実関係は、息子と同じ隊の兵士たちの証言や言葉で語られるだけで、事実的にそれなりの衝撃はあるのですが、失礼ながら「これだけ?」っていう気持ちにもなりました。
煽るような演出が正しいとはいいませんが、携帯動画の荒れた映像とかアイテムは十分揃っているので、そういうのを組み上げながら謎を解くエンタな面ももう少しはあってもいいのかなぁ、と思うんです。

まぁ、でも問題作には違いないです。子供がいる方におすすめしつつ、私と同じように嫌な気持ちになって劇場を出て欲しいですね。
【2008.07.25 Friday 18:19】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「REC レック」ちょっとツンとした美人レポーターをボロボロにしたいかも
なんだか、フェイクドキュメンタリーってだけで義務化して見に行っているような気にもなっていますわ。

も、何でもフェイクドキュメンタリー化してきている気もしますが、比較的オーソドックスなつくり。これだったら、若者のサマーキャンプか何かで襲われるようなものが先に出てきてもよさそうですけど、それをしないのが作家性なんでしょうね。

「俺なら」としては、そろそろ結末でちゃんと話が完結するものを見たいです。本作は、それでもヒントがかなり出ていて、出てくる謎についてはほとんど解決しているので、いい方ですが、それでもその後どうなった感はかなり残ります。こういうものは企画としては勢いでいけちゃうし、そこそこ怖くもなるので作りやすさの敷居としては低いと思うんです。アパート一軒借りは大変としても。そしたら、その後に残す作品のテーマが重要で、自分勝手なアパートの住人たちに鉄槌でもいいし、みんなが一致協力してでもいいし、自己犠牲の尊さでもいいんですけど、心に残さないと。そこが若いなぁと感じてしまいます。
ということから、私的には、ちょっとツンとした美人レポーターをボロボロにしたいかも。ボロボロの中で彼女が何かを感じながら死んでいくでも、生き残るでもいいですけど。今だと謎が解かれかけた瞬間の彼女が何かを感じはじめた所で終わっちゃうので残らないんですよね。
【2008.07.11 Friday 11:49】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「ラスベガスをぶっつぶせ」ホントにノンフィクション?
おー、やべ。終わりそう。
あまりにもハリウッド映画的な展開に「ホントにノンフィクション?」というのが正直な所。ラストなんて特にね。
主演のジム・スタージェスがわりと美形で、冴えないロボコン3人組の中に入っているのには違和感がありますけど、まぁそれは映画なのでいいか。この3人組の日常が青春映画な感じで好印象。総じて楽しめる作品になっています。

「俺なら」としては、できればケイト・ボスワースの感情をフィチャーする描写が欲しい気がしました。地下鉄で一端はキスを拒んだわけですが、どこの時点でジムに心惹かれたのか知りたい。もちろんジムの視点から映画のストーリーが進んでいる面もあり、ここを描かないのも手法のひとつ。ただロボコン3人組に比べてカジノ組メンバーが個性的にも関わらず印象に残らないのは、対ジムとのコミュニケーション描写が深くないからですよね。せめて、ヒロイン役には代表して接点を丁寧に描いて、その魅力を前面に押し出して欲しい思いが残ります。

学生は競馬もダメという日本の感覚では、なんだか未知の体験を見せられている気もしますが、こういう気軽に楽しめる映画もたまにはいいと思います。
【2008.07.07 Monday 23:04】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」スピルバーグまで禁じ手かい?
ま、先に最後が凄いことになっていると聞いていたんで。
いいんです。古代文明と宇宙は切っても切れないし。
それより水爆実験から助かっちゃう方が恐ろしいですわ。

スピルバーグが自主映画的にやりたい放題な作品といえば「1941」だと思うんですが、「インディ・ジョーンズ」はその次くらいにやりたい放題感があるシリーズだと思っています。その暖かい目で見れば、子供を連れていけないような描写があるのは、むしろ映像作家としてはチャレンジなので応援しなければならない気になります。はっきり年代を象徴できる側面もありますしね。

とはいえ、「俺なら」としては、不思議なことはすべて宇宙人で片付けるのはどうかと。それと、やはり一般市民の延長線にいた冒険家のイメージが変わっちゃったのは残念かなぁ。これならがんばっているケイト・ブランシェットの方がキャラとしては魅力的な気がします。
この作品は、ジャンルを越えちゃっていて、極端にいえば、「ランボー」に宇宙人が出てくるようなことになっちゃっている。A級のコストをかける作品でこれをやるのは、B級C級コストで映画をつくっている作家は否定しなければいけないと思うんですね。つまり自主映画的にやりたい放題できるのは、B級C級コストの映画の特権だと主張すべきですわ。
ただ、上のように映像作家としてのチャレンジを否定するのもよくないので、ここは間とって、ケイト・ブランシェットをVFX的でない形でインディ側とのがちんこ対決を最後の遺跡でやって、ちゃんと倒してから今のストーリーに戻してくれるなら満足度は戻るかなぁ、と思いました。


【2008.07.03 Thursday 21:44】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
「イースタン・プロミス」渋いのにわかりやすい
クローネンバーグ監督と聞くと、わかりやすい作品もあるのですが、「戦慄の絆」「裸のランチ」あたりを思い浮かべてしまって、グロくて難解なイメージが先行してしまいます。

ですけど、この作品は見やすかった。確かに、グロいまで言わないにしても強烈な作家魂を感じさせるシーンはいっぱいあり。なのに、普通にサスペンス映画として見れる普遍性もあるあたり、やはりベテランですわ。
ナオミ・ワッツの演じる看護師が、一度子供を失っているのがシナリオ的にちゃんとしている。これがないと一人の子供に対してあそこまでこだわる理由を見つけづらくなります。

「俺なら」として唯一気になったのは、ビゴ・モーテンセンが死体のTATTOを説明するシーン。そこにいる人たちにとっては常識ではないの? その後の展開でちょっとした伏線として機能するのだけれど、その場では何とも思わないのですが、振り返って考えるとそんな気がしました。
【2008.06.29 Sunday 21:40】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「最高の人生の見つけ方」悪くないけどやはりお金あっての、という気も
いってはなんですが、私はジャック・ニコルソンの顔マネが得意でした。特に「シャイニング」あたりの。で、モーガン・フリーマンにも似てるといわれたこともあり(「セブン」のころ)、実際に酒徳監督の「セブン」のパロディにもそれらしい役で出ています。ということでこの2人の共演は個人的にも記念すべき事でした。

で、作品です。基本的にコメディな部分もあり、ハートフルもありで評判のよいのもよくわかるんですが、次の日に見た「ザ・マジックアワー」でコメディ部分は霞んでしまったかも知れません。
多くの癌患者はあんなにお金を使って自己実現することなんてできはせず、悪くないけどやはりお金あっての、という所がひっかかるかなぁ。そういう意味ではファンタジー。ならば、一番映像的にも冒険感のあるスカイダイビングが最初にこなくてもいいのでは?なんて思ってしまいます。

「俺なら」としては、もう少し不良というかデタラメにしたくなるなぁ。スカイダイビングの所はそういう感触があるんですが、他の所はちょっとステレオタイプだし。だったらいっそのこと、テレビのクイズ番組で世界旅行当てて、二人で旅するくらいの設定の方が夢がある気がします。モーガン・フリーマンのキャラ設定も生きるし。

ま、でももう少し年齢があがるとジーンと見れたりして、お金があって淋しい方にはいい映画のような気もしています。
【2008.06.18 Wednesday 18:46】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「ランボー 最後の戦場」潔いわな
実は「ロッキー」見てなくて、なのに「ランボー」はすべてリアルタイムで見ていたりするんですわ。
1作目は好き勝手やって最後にテーマを押し出すというので、やはりシリーズを見続けたくなるフックがあったわけです。
で、インディジョーンズ以上の久々の最新作は、スタローンが事前にミヤンマーの状況を知って云々という情報があって、結構それなりに政治的な1作目に近いのかなと思ったら、1とは逆で最初にそのへん出したら、あとは好き勝手なアクションのオンパレード。最後に少し自己回帰するんですけど、これはミヤンマーと関係なく、印象としては、あんなにこだわってたミヤンマーはどこへ?という感じはありました。
ですけど、最近の政治的な映画に疲れ切っている身としては本作くらいの方が、アメリカ映画としては潔いのではないかと思ったりもします。

「俺なら」としては、ちょっぴり、あんな戦闘したらそのまま戦争になっちゃうんじゃないか、というところで言い訳が欲しい気もしなくはないです。例えば終了後のニュース報道でそれはうやむやにされたまま、軍事政権は続いている。それを街角のテレビか何かで、故郷へ帰っていくスタローンが見るようなシーンがあると、戦争にはならなかったということと、その状況は続いている問題提議を出すことができるかなと。ちょい政治的に振られるけど、この方がラストの道のショットがもっと生きるような気もします。

【2008.06.10 Tuesday 18:01】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「ミスト」これはすごい!暗喩に溢れた傑作
ポスターとか見ると、思いきりB級な感じですが、非常に優れた映画でした。ま、一部つっこみどころがない訳でもなく、犠牲者が出ているのに状況を信じないとか、怖がらせるために都合のいい展開もないではないです。

ですが、かなり政治的暗喩に溢れていて、あの主人公の男(トーマス・ジェーン )はアメリカなんですね。自分の考え方が一番と信じている。で、観客もそこについていきます。一方、スーパーマーケット(地球)の中には、狂信的な女性によって多くの人々がまとめられてしまう。これがイスラムの暗喩でしょうね。で、パニックの中で敵対する。食料(資源)の問題も出てきます。
一部の同調する人をまとめてT・ジェーンはスーパーを脱出するのですが、結果は?という映画です。「僕を怪物に殺させないで」という彼の子供が日本にあたるんでしょうな。
わぁ、怖い。エンタテイメントとして仕上げつつ、闘うことを選択しつづける誰かに警鐘を鳴らします。さすがフランク・ダラボン。

「俺なら」はあえていうなら、都合のいい前半部のいい訳が欲しい。例えば、紐を巻いて出ていく男は「2度引いたらすぐに引っ張って戻してくれ」ぐらいのセリフを足して命綱としての役割をちゃんと感じさせた方がいいはず。今のじゃ犠牲になるの前提すぎるし。

でも、もう一度見たいと思わせる映画でした。
【2008.06.06 Friday 16:49】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」政治的映画多いなぁ
大統領選の影響か政治的な映画が多いなぁ。
トム・ハンクス演じるお気楽議員のムードはよかったし、コメディにしきらないバランスも悪くないんですが、もうちょっと汗をかいている感じがないとつらいかなぁ。
裏面史としての面白さはあり、アフガニスタンから現在の問題へテーマを訴求するのもなかなか優れているんですけど。実際話なのであんまり嘘つけないのを真面目にやっちゃってるのがネック。

「俺なら」としては、この議員がいかに敷居の高いことをこなしているかを、もう少し強い反対者の存在、組織などが、横やりするようなエピソードが欲しい。挫折を味あわせたい。少なくともCIAのガスト(フィリップ・シーモア・ホフマン)の要求と予算の挟間で苦しむくらいの描写があってもいいはず。
さらにアフガニスタンの現状を視察して心が動くだけでは、お気楽からのシフトが少し弱い気がして、バックボーンにはもっと何かあると思うんですよね。

そういえばこの映画には、ジュリア・ロバーツも含めて魂に訴えるような動機があって行動していると見えるキャラクターがおらず、記号的にすべてがこなされていますね。 
語っていることは悪くないと思いますが、カタルシスや驚きはあまりない、ちょっと裏面史お勉強という感じの映画でした。
【2008.06.06 Friday 16:32】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「大いなる陰謀」大いなるという割に狭いなぁ、狭い
アイドルブログなみの更新頻度の今月の「俺なら」です。今週の週プレ、上戸彩さんはかわいいですなぁ。何年かぶりに週プレ見て年がいもなく興奮。撮影/橋本雅司さん(橋は右上が有というワープロにない字、多くのサイトで橋をあて字にしている)ヘアメイク/中谷圭子さん、スタイリング/武井優子さんとこれは防備録。

で「大いなる陰謀」ですが、とにかく舞台が狭い作品でした。ま、狙いなのはわかるんですけど。主演の三人を見ると、メリル・ストリープが2シチュエーション+外が少し、トム・クルーズは1シチュエーションで部屋からも出ず、ロバート・レッドフォードも2シチュエーション(回想でもう1シチュエーションあったかも)って、インディーズ作品かVシネの特別出演枠なみの効率撮影用の出番設定で、シーンは長いけど永遠と会話劇で展開されますからさすがに飽きます。
加えて戦闘シーンも山の山頂に落ちてから身動きできない設定で狭さを加速。「大いなる」という邦題がかすんでいきました。
テーマ的にはアメリカ人にはなかなかぐっと来るものだと思うんですけど、このへんはマイケル・ムーアがドキュメンタリーで指摘していることでもあるので目新しいということでもなし。うーん。

「俺なら」としては「大いなる」はつけないなぁ。「普通の戦争」みたいな地味な良作みたいなタイトル。そうするとそういう覚悟で見るから。地味だから逆にそうしたのかも知れないですけど。
内容的にいったら、戦争に行った二人の若者の背景をもっと描いていいのでは?と思います。やはり、クラスでの発表とか外向きの姿しかないので、ここに観客の感情が移入されないと何だかレポートか新聞記事を読んでいるような冷たさを感じてしまいます。
 
【2008.05.21 Wednesday 21:14】 author : koshiy2010 | 外国映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
CALENDAR
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>




RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
学校に原発ができる日 [DVD]
学校に原発ができる日 [DVD] (JUGEMレビュー »)

3.11以降の日本を描いた風刺映画。
RECOMMEND
俳優になりたい君たちへ PART2 [DVD]
俳優になりたい君たちへ PART2 [DVD] (JUGEMレビュー »)

新人俳優向けのハウツー、なぜこれがなかったのか? 目から鱗必至ですよ。
RECOMMEND
俳優になりたい君たちへ PART1 [DVD]
俳優になりたい君たちへ PART1 [DVD] (JUGEMレビュー »)

新人俳優向けのハウツー、なぜこれがなかったのか? 目から鱗必至ですよ。
RECOMMEND
NEW ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
SEARCH
PAGETOP