俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「闇の子供たち」口コミで広めたい
今、劇場が足りないくらい日本映画はつくられ続けているといいます。が、正直いって政治的配慮とか商業的な配慮によって、ずしりと心に残る作品というのは数多くなく、そういう意味で果敢な挑戦をした作品でした。その面だけでも存在価値のある名作で、この規模感だからできたうまいつくりを実践した作品だと思います。

やはり印象的なのがタイの子供たちを捉えたドキュメンタリーをも思わせる映像で、これが失礼ながら、日本の俳優陣と比べると圧倒的に語りかけてきます。もちろん日本の俳優陣もそれを戦略的に捉えているのでしょう。泣いたり叫んだりというシーンはありますが、比較的いいところを見せる芝居というよりかは、抑えたというか、泥臭い芝居にしないようにしているようでした。

シナリオの特にセリフの伏線の引き方が秀敏で、わかりやすくするためのイメージカットの多用はくどさはあるとはいえ、映像学校で講師を続けていたなら見本として提示したいくらいのうまさでした。

「俺なら」として気になったのは、最後にエピソード的に出てきたお客が、全部そこに集結して、一網打尽になっていること。カタルシス的にはOKなんですが、実際ありえないと思ってしまうし、ホテルでことを行っていた日本人の客ははずした方がリアルさ、テーマからいってよかったのではと思いました。

そのように些末な問題はいくつかありますが、ともかく、全体的には闇を描いた映画として、圧倒的なメッセージをもって私たちの心に迫ります。口コミで広めたいいい映画です。

【2008.09.28 Sunday 15:59】 author : koshiy2010 | 日本映画2008 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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