俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「アイ・アム・レジェンド」むしろ吸血鬼で見たかった気も
ゾンビというかバイオハザードな話でした。ですが、原作は「地球最後の男」で元々は吸血鬼話らしい。むしろこっちが元祖みたいです。個人的には吸血鬼で見たかった気もします。するとマネキンみたいになってしまった人のイメージがつながります。

とはいうものの、作品的には前半、回想をのぞいてほぼ一人と一匹しか出ない状況でお話がちゃんと回転しているのは素晴らしい。よくある謎が解きあかされていく展開ですけど。後半は対決。これは普通のゾンビ系アクションなんですが、それまで静かなので、パンチは強くききます。
で、やっぱり実際は「地球最後の男」でなかったということになりますので、「俺、伝説」ってタイトルは正しいのかも知れません。「仮面ライダー」の「俺、誕生」とあい通じるヒーローの自己主張が感じられます(笑)。

さて「俺なら」ですが、どうしてもあの自宅の秘密の研究所がいつできたのかが疑問になってしまいます。回想シーンの時間軸、それ以降では、あの町で建設をやっている余裕はないはず。ということはそれ以前に人類が滅亡することまで予測して、あれだけの防衛力をもった研究所をつくっていたことになり、あまりに準備万端。それなら自宅ももっとちゃんとした自家発電装置をつけているはずですよね。それはともかく、シナリオ的には回想シーンで秘密の研究所を一回売っておいた方がいいのでは、と思いました。じゃないと、あの硬化ガラスまで廃虚の町のどこかから手に入れたように思えてしまうのですわ。
ま、空白部分が多いのでどうにでも想像すればいいんですけど、たぶんちょっと未来に作品を見直した時に、過去のSFを今見ると科学的に見えないのと同様なリアリティの欠如を感じてしまう気がします。そこまでちゃんと考えてるよと主張する言い訳が用意されていたりすると、うなってしまうはずです。そこが1950年代のSFを現代に映画化する価値の与え方のひとつだと思うのです。
【2008.01.11 Friday 15:55】 author : koshiy2010 | 外国映画2007 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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