俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「花宵道中」本当はこうしたかったが漂う
安達祐実さんの話題作、「花宵道中」を気の合う仲間と見てきました。
基本的に私は映画を見る時、一観客でいたいと思うのですが、これはヤバかった、ぜんぜんそんな気にならない。今年一番の「監督、本当はこうしたかったんだろうな」がかなり漂う作品でした。
内容はなかなかのニューシネマ路線。なので、好きな方向。豊島監督が1971年生まれということで、ややリアルタイム世代ではないことから、原作や東映ビデオさんのベクトルが強いかも知れないですが。

今見てもいい意味で全然ロリな安達祐実さんを「姉さん」なんて言うところからはじまるこの映画は、その違和感に悩まれつつも序盤をなんとか展開。ネット動画だったら停めてるというギリギリの時間で、津田寛治さんを投入。それは絶妙なタイミングでした。津田さんの悪役っぷりに、このキャラ欲しいとジェラシーを感じつつも、後半への期待が膨らみます。

ストーリーはそこから、安達さんに惚れ、過去に津田さんに恨みを持つ淵上泰史さんがからんでくるのですが、ニューシネマのスピリッツはバシバシ感じるものの、「吉原炎上」の花魁道中を見ている人間にとっては、予算的にはなかなかつらい表現。昔なら所謂本編予算でやれるネタなはずなのに。うーん、マーケットの変化を感じます。

とはいえ、その中で負けない試合を展開する監督、製作チームの奮闘により、作品は一応の着地点をみせて終了。ただ、どうしても裏事情を邪推してしまう私としては、最後、本当は逃亡劇もやりたかったのではなかったのかな、とか、主人公が、最後に取る決断に至る感情をもっと描きたかったのでは?などと、余計な思いが強く脳裏に浮かんでは消え、を繰り返し、じゃあ、「うまくまとめました」でいいのかという思いにもなったりもします。
このへんが、過去のニューシネマが持つような「主張の強さ」と違う気もして、なかなか歯がゆいのです。

安達祐実さんヌード映画を隠れ蓑に、今の時代を切る主張をやろうという欲望はないものなんでしょうかね。それは甘く、このクラスの映画のマーケットにははまらないのでしょうか。切り口はいくらでもあるような気がしますが。
悩みはつきませんね。
 
【2014.12.06 Saturday 03:25】 author : koshiy2010 | 日本映画2014 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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