俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「海を感じる時」小道具の使い方が秀逸で昔の巨匠みたいな映画
昔の再現的青春映画をつくるなら、高校生といえども少し年齢いった方でやるのには、僕は賛成派。拙作「愛に飢えた獣たち」でも三坂知絵子さん29才時ですから。(1才勝ち)
市川由衣さんにそこまでの猥雑感はないのですけども、「ホットロード」あまちゃんより説得力はあります。

実はこの作品の最初の印象はあまりよくなく、予告も安っぽいし、本編も前半の池松壮亮さんとの関係描写は、市川さんが「カラダだけの関係でいい」と思っている時点で障壁ナッシングなわけで、失敗したと思っておりました。

しかしながら中村久美さん演じる母登場から、俄然物語が動き出しまして、時間経過にやや説明不足な要素はあるものの、青春の危うさ、切なさを描いた佳作でありました。

特に小道具の使い方が秀逸で、昔の学校の図書館の図書カードの使い方まで丁寧に見せ、そのわずかな時間の中にさえ、二人の関係性を際立たせようとしている点など参考になります。ま、コレより服脱ぐシーンの間の方がその意図は強いんだろうけど。

印象的だったのは、彼と会っていて、遅くなった日、母と口論になるシーン。怒った母は作っておいた夕食をそのまま流し台に捨てます。すると、娘は居間に行き、戸棚にあったおせんべいをぼりぼり。そんな昭和な生活感を取り入れながら喧嘩を続けます。
現代にはおせんべいはないよな、これは計らずも娘の空腹を満たすレスキューをしているんだ、と思うと、心か何かわからないですが、何らかの余裕ある時代を感じぜずにおられません。
食べ物の扱いは、作品全体を通じても、記号的に作用しており、ここぞという所では必ず食べています。ひも解くと面白いです。

この記号的な見方がわかると、ラストもなかなかの名シーン。漸くタイトルの「海」の意味がわかるような。
ま、しかしながらアート映画の線上にはあるので、カップルで行くとちょっと呆然かも知れません。
 
【2014.10.11 Saturday 12:15】 author : koshiy2010 | 日本映画2014 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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