俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「ヒューゴの不思議な発明」子供のファンタジー映画にみせかけた映画創世記秘話
今はどうだか知りませんが、日芸の学生の頃の課題で「人間ドキュメンタリー」というのがありました。仲間たちのたいがいは、友人の夢を目指して活動する人とか、人を介してそこそこの名のある人を取材したりなどしていましたが、ひねくれものの僕は、すでに亡くなっていたG・メリエスを題材に選び、再現映像が今ほどポピュラーな手法でなかった頃に、友人たちのアパート、友人たちの出演(日本人)で、メリエスとジョアンナの物語を再構築しました。
メリエスのエピソードは、そのくらい映画好きには有名なものですが、一般には知らない人が多い題材です。

本作は明らかに子供たちというより、メリエスが主人公。子供は興行上の狂言まわしにすぎません。こんな大胆なペテン(失礼)いや、マジックで、映画の企画が通るなんて、なんて幸せな作品でしょう。もちろん原作の力もあるのでしょうが。

それがこの映画の第一印象でした。

そんなにメリエスで、観客はついてこれるのか、と思いましたが、意外にも某サイトのレビューなんか見たりすると好評価。「ファンタジーじゃないじゃん、がっかり」みたいな意見ないんですよ。
とはいえ、子供の冒険心をくすぐる工夫は沢山。最初の走り回るOPにはじまって、警察との追っかけや初恋風の物語、秘密の数々、小道具、不幸性など、なるほどうまく配置されています。こうやって固めれば、メリエスの映画創世記秘話も立派なファンタジーになるんですね。勉強になります。
ただ、学生時代に各地のアーカイブでメリエスの映画を見、8ミリ映画で色々合成してみたりという人間にしてみれば、あのメリエスのサイレント映画は決してファンタジーの領域に入る大過去ではなく、リアルな過去の日常の一齣くらいに思えてしまいます。「ALWAYS」同様あそこまで美化された過去にはなりえないんです。
そこが僕がこの映画に100%のめり込めない理由でした。絶対的に嬉しい映画なんですけどね。

【2012.04.01 Sunday 02:28】 author : koshiy2010 | 外国映画2012 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
コメント
自分は「ファンタジーじゃないじゃん。騙された」と思った派です・・・
【2012/04/01 7:08 AM】 kani |
Kaniさま
いましたか。やはり。
【2012/04/02 6:25 PM】 越坂 |
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