すごいと言われて見に行く。評判通りだった。
とはいえ、トップシーンのエロさはR18にしてはほどほど。
精神病と戦いながら狂っていく二人の話のようでもありアート映画風なのですが、実はスリラーやホラーに後半シフト。見方によっては、魔女の呪い話でJホラー的。このシフト感が気持ちよいのです。
LOVE&X映画祭に参加していた男女のお話「結び目」を見た時、一瞬サスペンステイストになる所があって、私的にはその線に突き進んだら気持ちいいだろうなと思ったら、終息してもやもやした記憶があるのです。ただ「結び目」はそうならないことが海外のお客さまに評価されたようでもあり、映画の方向性としては間違っていないのですが。
ということで、僭越ながら「結び目」に対する「俺ならこう撮る」をトリアー監督に見せていただいたような気分。
「落ちる」表現のこだわりがすごい。
キリスト教的引用はよくわからなくても、病気になった妻を治そうとするというのは、魔女たちをキリスト教に改宗させようとした歴史と韻を踏んでいることが読めればこの映画は難しくないです。
また、デフォー・シャルロットの僕らの時代の青春スターがあんなことに。
必見ですね。