俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
「ハードロマンチッカー」不器用な青春暗黒映画 ほか
気がついたら1ヶ月以上も更新していない。

そんないそがしモードの中、「マンハン3」のくり坊出演の「ハードロマンチッカー」。
ひとこと感想でゴメンだけど、北野映画の青春版みたいな手法。「モテキ」がポジエネルギー全開の映画だとすれば、こちらはネガエネルギー全開。セリフじゃないけど「そりゃあないだろう」シーンが続きます。70年代くらいにあった破滅的な匂いがプンプンでオススメ。
くり坊、いきなり松田翔太さんフェラシーンで登場っておいしいなぁ。

さらに「スマグラー」。これはとにかく妻夫木さんが陵辱されているだけで最高ですね。

興行的には厳しそうですが、最近の東映は、企画として昔の尖っている自由度があって面白い。
「ハードロマンチッカー」は予告が地味すぎ。せめて「スマグラー」並の予告があれば変わったと思うのですが。

あと、Vシネ「脱衣麻雀バトルロワイヤル」。「44」宇佐野瞳さんが、演技的に少し成長していて、余裕のない他演技陣に比べて頭ひとつ出ていたのが嬉しかった。
「完全飼育 監禁村の生贄」。「55」あいかわさん主演、本当はさわやかなキャラできるんですよ。笑 ここ、日本?ってくらい振り切っていて楽しめた。まわってますね。

では、よいお年を。早っ

【2011.12.14 Wednesday 12:06】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(5) | trackbacks(0) | - | - |
「アンフェア the answer」思い切りスリラーに振り切っているのは好感
前作「アンフェア the movie」は正直、あまり記憶に残らない映画でした。印象として警察病院舞台は珍しいなと子役の芝居が駄目くらいかしら。
しかし、本作は前作脚本の佐藤嗣麻子さんが監督枠ゲット。自ら得意とするスリラー・ホラー方向に振り切り、めんどくさい子役をロスのおばさんに預けて、篠原涼子さんの女子力をアップさせるとともに、ジェットコースター的にやりすぎなくらいのどんでん返しな展開にしてました。
そして、なんといっても短いとはいえ、ネジ打ち込みの篠原さん陵辱シーンあり!

想像すると、USBをどうするかのベースストーリーがきっと先にあったのかなと思いました。ここでの佐藤監督のポイントは、興味のわかない人にはどうでもいい前作のUSBネタで引っ張るのは駄目駄目になると思って、「ノーカントリー」や海外のミステリータッチのスリラーをこれでもかと引用して、映画らしい空気を醸成している点。これが成功しています。力のこもったアジトの美術・装飾は必見です。
そして、多少頭弱い、信頼できる人三人のうち二人は裏切り者とか、単身アジトに乗り込んで見ている間に犯人帰ってきちゃうなんていうのもありつつも、なかなかスリラー的に「危ない、危ない」「どうするんだ雪平?」風には楽しませてくれるので見ている間はお得感満載でした。

でもね、全国公開映画で「ノーカントリー」みたいな僕らにとってはメジャーな映画のキャラクターを真似しちゃうってどうよ、となってしまいます。メジャー映画がB級映画のいいとこどりしたり、B級映画がメジャー映画の引用するのは、いいと思うんですけど。大森南朋さんがボンベ担いでいる画はさすがに真似しすぎですよね。
ラストもあそこまでやっちゃうと何でもアリになっちゃう。
ま、たぶん成立させるのに必死だったのかなぁ、と想像しますけど。

それでも、見どころはたくさんある作品なので、スリラー初心者に本作を通じて面白さを味わってもらうくらいに考えれば、努力は実っていると思いました。

【2011.10.26 Wednesday 21:36】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
「探偵はBARにいる」ようやく監督のやりたい世界に
監督の橋本一さんは日芸の同級でした。実習で作っていた「血断!」という映画には私も出演しておりまして、もう完全にとんでも系のアクションやりたい人。だから「茶々」がアクションだけ生き生きしてたり、大阪城が爆発するのは仕方ないことです。笑
初期にやくざ物でアクション入っているのがあったりしますが、私に言わせればようやく監督がやりたい世界にかなり近いものができたんでないかと思うわけです。

作品評価としては、東映のテレビシリーズなどやルパンなどとの比較する論評が多いですが、忘れちゃいけないのは、50年代くらいの探偵映画のような風格も取り入れている点。
あのナレーションの語りなんていうのは、原点はそこですからね。
バイオレンスやアクションもユニークで歯切れよく、ただ一点最後のあの人物に当たった銃弾がたしか2発くらいというのは、「血断!」で派手に血を吹き出していた橋本監督にしては、大御所出演者に気をつかった、あるいは撮影場所を汚さないようにした感があって、えっ?とは思いました。とはいえ、西田敏行さんとか普通に転んだりするカットもあったりしてますけど。

メジャー作品なのでエロとかバイオレンスは振り切れないのは了承済みの中、それでもそこそこのやりたいことをやっていて、バランスは素晴らしい。昔だったら2本だての1本みたいな規模感の作品ですが、こういう職人的なうまさでもって愛すべき作品に仕上がっていくことに感銘を受けます。
たぶん他の監督がやると「ハンナ」みたいな70年代風アクションとPVの融合みたいなのは作れる人はいるけど、こういうタイプのスタイリッシュ性はできないんですよ。そういう意味でも貴重。

次回作も楽しみ、東映のドル箱になるといいなぁと切に願います。

【2011.10.09 Sunday 15:03】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「モテキ」前半のテンションの高さは近年邦画にない
すごい。もしや傑作?
前半のテンションの高さは近年邦画にないパワーで圧倒されました。
監督は劇場用は初なんでしょうか。初監督だと普通、映画っぽい映画に仕上げようとしがちな所をカラオケ映像でひっぱるって、ふざけてて最高です。これをPVっぽくやる人はいますが。
森山未來さん、踊るんですね。すごすぎます。笑顔女王=長澤まさみさんとのセカチューコンビが素敵。長澤さんもキュートにエロチック。リリー・フランキーさんのグレーな大人も魅力。

ただ、後半は普通のドラマに。笑
僕だったら全然麻生久美子さんの重い女で満足ですが。

デートムービーとしても成立させなきゃいけないだろうから、この選択は仕方ないとは思うんですが、残念なのは、よく見るとシナリオ的には後半はご都合主義のオンパレードなんですよね。
森山さんと長澤さんを喧嘩させるために、あんなことを森山さんが言う。麻生さんが森山さんのどこを好きになったのか、なんであんな重くなるのか。
ただ、ライバル役の金子ノブアキさんを貶めるような展開にせず、むしろこちらも敵として成長させているのは素晴らしい。これは同時に結末の難しさをつくってしまいましたが、果敢なチャレンジになっていました。

そんなことはともかく、ちゃんと笑えるってことがまずはよかったと思いました。

【2011.09.30 Friday 20:25】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「コクリコ坂から」ひとことだけ言わせて
時間がなくてひとことだけ。
徳丸理事長が学校に行こうと言った時点でエンディングはネタバレする。なら、それをどう盛り上げるかが演出の力の気がします。シナリオではその後に二つ目のエンディングを用意しているのですが、それを主題歌で軽く流すのもどうかと。旗からはじまり、旗で終わる、そこで鳥肌が立たないと、このタイプの映画の十分条件を満たしていないのではないかと思いました。

【2011.09.16 Friday 23:02】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
「もしドラ」「プリンセス トヨトミ」ひとことだけですいません
「もしドラ」
田中監督、よくやっていた。でも、キャラにはあっていたとはいえ仏頂面の前田敦子さんより、自然体の川口春奈さんの芝居の方が好き。瀬戸康史さんもいい、「ランウェイ☆ビート」が見たくなる。

「プリンセス トヨトミ」
あまりにもありえなさすぎてついていけず。日本の国のありかたを暗喩しているあたりは面白いんですが、体制側に都合よすぎて。

【2011.06.30 Thursday 21:25】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「マイ・バック・ページ」山下監督起用のチャレンジには感服するが
この映画のプロデュースチームは、きっと若い観客に見せたくて、山下敦弘監督を起用したのでしょう。そのチャレンジには感服しますが、あの時代を知っている人にとってはどうなんでしょうか? 

1969年から71年が舞台なので、私でも幼稚園から小学校で、知っているとはいいがたいです。 しかし、日本映画界では、ATGが邦画製作にのりだし、日活がロマンポルノに転換する、それまでの日本映画とは違う潮流が生まれ始めている頃。その頃の映画のテイストを背景に感じながら、本作を見ていると、時代の「熱さ」を活写しえない長まわしの演出が成功だったのかどうか。(とはいえ、沢田と梅山がCCRの話をするシーンやスクープ記事が没になって部屋を移動して話す所などその手法が生きている所もありますが)

なんというか、草食系世代がつくった安保世代映画。どうも汗と血のニオイがしないんですね。これが「ノルウェイの森」ならノンポリ系学生が主人公なのでいいんですけど、この主人公二人は渦中にいるわけですから。笑 
例えば宮崎あおいさんが三億円事件の犯人をやった「初恋」(1968年舞台)という映画のトーンから比べても、はるかに「熱さ」がない感じを受けてしまいます。

どうしても納得いかないことが3つあって、
現代の若い観客に共感してもらう風にやるなら、梅山が大学の討論会で、「何をしたいか」を参加者に論破されているにも関わらず、次に石橋杏奈さん演じる恋人からも同じような質問を投げられた時にも答えが用意されていない事。「理論武装しろよ」と突っ込みたくなる。こんな人に頭のいい今の若者はついて行かないと思うんです。 
自衛隊へ潜入するシーンは、本作クライマックスにも関わらず、緊張感が弱い。武器奪取の目的を忘れて自衛官殺しで満足しちゃうのはこの時代への暗喩として理解するとしても、ここが犯罪映画的にドキドキしないとしまらない。 
沢田が最後に泣く。もっと泣かなくていいの? 本作の最重要なシーンのひとつのような気がするんですが。 

とはいえ、俳優に関しては申し分なく、主演二人はもちろん、忽那汐里さんの若き日の工藤夕貴さんみたいな芝居とか、石橋杏奈さん、中村蒼さんが好印象。あがた森魚さんのおじさんぶり、三浦友和さんもたまりません。 

基本はやりたいことに負けていく映画。でも、その負けのくやしさが、観客に伝わっていっているのか。あー、こんな時代もあったんだね、と若い世代が感じているだけじゃ、本作の価値は本来の魅力の半分も放出できていない気がしますが、いかがですか?
【2011.06.25 Saturday 15:50】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫」いいわけないです
そうです。いいわけないです。
逆説的にこれが当たらない日本映画界が悲しい。

賛成の反対なのだ。みたいに書きましたが、映画自体が「レッツラゴン」になっちゃってて、この時代に冒険してます。笑
浅野忠信さんを鞭打つ堀北真希さんってだけで見る価値あると思うんですけど。笑
堀北さんを浅野さんが鞭打ってたらもっと見る価値は上がったのかも知れませんが、コメディでなくなっちゃいますね。笑

70から80年代くらいってこういう無責任な映画がいっぱいあったのに、今はそういうんでも最後は感動モノにしちゃう。本作もその匂いはある。1本だての宿命ですね。
でも近作にしてはやってます。この破天荒さは体感して欲しいです。

【2011.05.27 Friday 17:48】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「八日目の蝉」これが芝居っていうんだよね
永作博美さんの芝居が圧倒的によかった。うちの作品に出るみんなに見本として見せたい。もうRibbonとは言わせないって感じです(笑)。オープニング近くの井上真央さんのノーブラTシャツの寝姿に萌えている場合ではないわ。かくいう井上さんは可愛いキャラじゃなく、衣装も地味だし、劇団ひとりさんとのラブシーンなども説得力ある魅力的な芝居。さすが僕が育てた…(嘘)。

ちなみにお父さんが持ってくるお金の封筒はみずほ銀行でしたね(笑)。とはいえあのシーンは伏線として重要で、後に母にお金を借りに行くシーンがあるのですが、「なぜ借りやすい父から借りないか」を観客が考える→主人公が実母との対峙を望んでいたことが理解・強調できる。母にお金を借りに行くシーンが唯一の現在のあの親子の状況を台詞以外で感じ取らせるシーンになりえているのはこの父とのさりげないシーンがあったから。ここがシナリオ的にうまい。

ドラマが終わった時点で問題は精神的以外に何も解決しておらず、ある程度の暗黒エンディングなのに好感が持てます。「悪人」で見れなかった逃亡感もあって楽しめます。
ただ、サスペンスという観点で楽しめる要素があるのに、小豆島で中だるみしてしまうのも否めません。犯人逮捕の後に最近はやりの時制をくずした編集順効果によって感動の沸点をもってきて、強引に結実した感じもあります。
感動とスリルの2頭は追えないので、映画としては冷静な判断・幸福な選択をしているとは思いますが、自分好みでないかも知れないです。

でも永作博美さん見れただけでいいです。あと背中を曲げた小池さんの芝居も好き。
芝居をやっている人必見。

【2011.05.22 Sunday 13:25】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「悪人」まさかの逃避行先が灯台だけとは
 昨年の最高傑作「告白」を見た時にこの「悪人」の特報が流れて、「おっ、東宝暗黒路線進むのか」と期待していたんですが、見る時間をとれず、DVD待ちになってしまいました。

両作ともテーマは「負の連鎖」。ちなみに4/6にリリースされる拙作「アイドル爆弾」もこの2作以上に「負の連鎖」にアプローチしています。
とさりげなくというか強引に宣伝も入れて。

深津さんの芝居は期待以上に素晴らしく、妻夫木さんは後半迷いがあるように見えるものの魅せる芝居。他のキャストもそれぞれでいい役所をこなしておりました。
ただ、あれだけ評価されてしまうと見方も厳しくなってしまい、演出やカメラワークで部分部分にちょっと気が抜けるような箇所が見受けられた気がします。例えば、柄本明さんが娘の葬式で怒るシーンなどもっとアップや正面受けでドラマチックにしてもいいような感じがしました。

ここからネタばれ。シナリオ上で気になったのは3点。

妻夫木さんが殺人に至る回想。満島さん演じる佳乃の性格設定もあるとはいえ八つ当たりで「レイプされたって言ってやる」と言う言葉が出てくるのがおかしくない? で、首しめちゃう祐一(妻夫木さん)って、都合よすぎ。でも祐一には「悪人」になってもらわなきゃならないので、事故風に見せるのは方向として「なし」。となれば、日頃の鬱憤が爆発する形で殺す方向。それなら、「レイプされたって言ってやる」より祐一のアイデンティティを傷つける言葉がキーにならないといけないのでは、と思っちゃいます。

祐一が自首しようとしている時に、光代(深津さん)がクラクションを鳴らすわけですが、光代が祐一と別れたくないと思って鳴らしたのか、偶発的に鳴らしたのがちょっと解りにくいようにしています。ここでの演出意図は、どっちが逃亡劇の最初の一歩を踏み出したかを隠し、ミステリアスにすることで後半を引っ張ろうとしたんだと思うんですが、これが「愛してるから逃げるしかない」みたいな逃亡劇のモチベーションを落としている気もして、そのワクワク感は皆無。(その後に光代が言い出したことがわかってストーリー上の解決はしていますが、このプランがよかったのかしら?と)まぁ、そういうタイプの映画じゃないと言われればそれまでですけど、そこに期待していた私としては意気消沈します。

逃亡した後に何も起らない。私には捕まるまで待っているだけで、本当にラストに一展開あるだけにしか見えませんでした。エクスプロイテーション的に言ったら、あそこでセックスしまくるようなのだったらそれはそれで納得できるんですけど。笑

【2011.04.01 Friday 20:09】 author : koshiy2010 | 日本映画2011 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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